主要な造礁サンゴ
サンゴ礁を形成するサンゴが造礁サンゴで、ほとんどの種は刺胞動物門花虫綱に分類される。サンゴ個体は小型のイソギンチャクで炭酸カルシウムの骨格を形成してその中に住む。このサンゴ個体が無性的に増殖して大きな群体を形成する。造礁サンゴは動物でありながら、例外なく体内に単細胞の褐虫藻が共生している。昼間は褐虫藻による光合成で栄養分を得て、夜間は触手を伸ばしてプランクトンを捕食する。褐虫藻の光合成と同時に、骨格の石灰化が早く進行すると考えられている。褐虫藻をもたないサンゴは非造礁サンゴで骨格の石灰化が遅い。造礁サンゴは同じ種であっても、群体の形が生息深度と波当たりの強さで変化する。これがサンゴの分類を困難にしてきた。サンゴの分類は個々のサンゴ個体が形成する骨格の形態に基づいて行われる。サンゴ個体の大きさは直径が数mmから数cmまでありとても多様である。
ここに掲載したサンゴの写真は、和歌山県田辺市天神崎、和歌山県串本町東雨、沖縄県本部町瀬底島、慶良間諸島(渡嘉敷島・座間味島・外地島)、石垣島白保、西表島崎山湾、新城島、フィリピン中部のマクタン島で撮影した。各分類群の配列と記載は、西平守孝・J. E. N. Veron (1995) 日本の造礁サンゴ類、海游舎にならった。撮影したサンゴ群体を採集して、その骨格を綿密に実体顕微鏡で検討したのではないので、種の同定に間違いがあれば、それは作者の責任である。同定は800万画素でスキャンした35mmカラースライドの画像をピクセル等倍までモニター上で拡大し、西平守孝・J. E. N. Veron (1995)の記載によって行った。サンゴ個体の形状がこの手法で判然としないものは使用していない。
刺胞動物門 花虫綱 六放サンゴ亜綱
Family Astrocoeniidae ムカシサンゴ科
日本産では、ムカシサンゴ属Stylocoeniella属のみで、3種が確認されている。この属のサンゴは、天神崎では大きな群体確認したが、サンゴ礁域では目立たないためか未確認のままである。群体の上に孵化直後の魚の群が見える。
Genus Stylocoeniella ムカシサンゴ属
Stylocoeniela guentheri ムカシサンゴ
